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現在私たち柔道協会では、冬合宿を行なっています。合宿といっても、泊まり込みでやっているわけではありません。1日練習をする期間です。

子どもたちが冬休みに入って、1日時間があるので柔道に集中できるわけです。


これはつい先日の出来事です。練習が始まる前に、教え子の一人からメッセージが入りました。

「昨夜W杯遅くまでワールドカップを見ていて、寝不足です。体調が良くないので、今日一日お休みをください。」

なるほど。正直で素晴らしいですね。


これって多くの場合、「甘えんな!」とか言うべきなのかもしれないんですけど。僕はいいかなーと思っています。少なくともここ、ブータン柔道では。


日本の部活とかって、本当に意識が高くて素晴らしいことだと思います。実際僕も、ひたすら必死になって柔道に取り組んできたから今の自分があると思っています。どの世界もトップ選手はきっとひたすらに取り組んできたから、トップ選手なんでしょう。

決して、トップ選手を育てる気がないわけではないんです。けどね。


前も書いたかもしれないんですけど、僕は教え子たちにとって柔道が、「人生を豊かにするもの」であって欲しいと思っています。将来の選択肢を増やすものだったり、仲間と出会えるものだったり、楽しめるものだったり。そういうものであって欲しいです。

だから「柔道の練習があるからワールドカップは見えない」とか、「柔道で忙しいから旅行に行けない」とか、柔道によって人生が窮屈になって欲しくないんです。

自分のやりたいことはやればいい。その上で柔道にも頑張って取り組んで欲しい。


まあ、この考えは甘いのかもしれないんですけどね。もっと高い次元で戦っている人たちに言わせれば。でも柔道を普及・発展させるのって、こういうのも必要なんじゃないかなって。勝手に思っています。


そんなことを考えながら、今回の彼には「ゆっくり休んで、また明日から頑張ろう」とメッセージを送っておきました。

正しい正しくないはわかりませんが、これが僕のやり方です。

そんなことを思った出来事の紹介でした。



ちなみになのですが、僕もここブータンでワールドカップの日本戦は見てました。ブータンに住む日本人の方に声をかけていただき、みんなで見ることが多かったです。ホテルやバーのスクリーンで見るんです。

そんな時、もちろんブータン人もたくさんいるのですが、皆さん熱心に日本を応援してくださっていました。自分の国ではないのに、本当にみんながみんな応援してくださるんです。ここでも親日を感じると共に、ブータンは素敵だな〜と思いました。

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