公開してはいけないわけではないのですが、一応今回も写真の画質をかなり落としています。
ブータンに日本文化を紹介する『ジャパンウィーク』というイベントがブータンで開催されていました。
僕たち柔道協会は、10月15日に柔道のデモンストレーション、10月17日に柔道教室を行いました。
両日とも、イベントとしては成功したと言えるのではないでしょうか。もちろん裏でイベントに向けて動いて下さった会長や顧問、コーチ、企業の方々の努力があってのものです。そして何よりがんばったのは、教え子たちです。
今回僕はほとんどの時間、カメラマンをしていました。
多くを彼らに任せる事ができました。頼りなかった彼らが自立に近づいていることに、驚くと共にすごく嬉しく感じました。
僕は柔道コーチとしてブータンで活動をしているわけですが、理想の形は僕がいらない状態です。自分がいらないくらいまで彼らを育てる事が、外国人コーチの究極の目標だと思っています。
今回のイベント中、24歳の若いコーチが本当によく動いていました。他のメンバーに的確に指示を出していました。僕はいつでもサポートに入れるように準備をしていましたが、その必要がなかったくらいに。
僕の仕事は大きく分けて3つ。①柔道の普及、②柔道選手の強化、③柔道コーチの育成です。この中でも特に、コーチの育成は最も難しく感じています。ただただテクニックを教えたり練習方法を教えるだけではダメです。彼らが自分で考えて動けるように育てないと意味がありません。自分で問題を解決していけるように育てる必要があります。
そのために答えを教えるのではなく一緒に考えたり、時間はかかってもあえて彼らに任せたり…。試行錯誤をしているわけです。そんな中で彼らの成長が見られると、すっごく嬉しく感じるんです。やっている事が間違っていないのかもしれないと、少し思えます。
質問されても笑って誤魔化したり、意見を求められると固まってしまったり、人任せばかりだった彼らが、自分で考えて動いていけるように成長しているのを少しずつ実感しています。
最終的には彼らにとって僕が必要なくなって、「何のためにあの人いるんだろ。カメラマン?」くらいに思われたらいいです。その時にこの国を去れればと思います。
やっとイベントがひと段落し、日常に戻ります。
毎日が勝負です。また彼らと一緒に成長していけるよう、前向きに頑張っていきます。
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