コロナでずいぶん試合に出られていなかった近頃。東京オリンピックにはバブルの中でなんとか出場できたものの、それ以外は全く出場できていませんでした。
そんな中で我が協会に、招待メールが届きました。
7月18日から21日に、タイでcadet(17歳以下)とJunior(20歳以下)のアジア選手権が開催されます。
これは各国から2人ずつ出場させられるというもので、勝ち取った枠というわけではありません。
が、これは久しぶりの国際大会のチャンス。まだ試合に出られていない若い選手を試す絶好の機会です!
もちろんこれはアジア地区の正式な大会なので、日本や韓国、台湾、カザフスタン、ウズベキスタンなど、圧倒的に格上の国ばかりが参加することでしょう。厳しい戦いになるのは重々承知です。
ですがうちの若い選手も順調に育ってきています。彼らはもう十分国際大会に挑戦できるレベルだと僕は思っています。
僕がブータンに赴任されたのが2018年。それから今まで、特に上級者クラスをメインに指導させていただいてきました。
世界選手権やオリンピックに出場した代表選手を育てていたのはもちろんなのですが、僕としては『選手層を厚くする』ことに特に力を入れてきました。つまり、2番手や若い選手の強化です。
誰か1人特別強い選手を育てるのではなく、クラスに所属するすべての選手のレベルを上げるために指導をしてきたつもりです。
だから僕にとって若い世代の選手での挑戦には、強い思いがあります。
もちろんそんな簡単に結果が出るとは思っていません。が、ころっと負けるつもりもありません。
とはいえとはいえ、出場選手の彼にとっては、初めての国際大会です。そして出場選手の彼は、正直言って試合に強いタイプでありません。ですが例えうまくいかなかったとしても、すごく大きな経験になることでしょう。
なんてことを考えながら2018年の写真を見返したら、今回出場する彼を見つけました。
まだ上級者クラスに上がったばかりのちびっ子。当時13歳の彼。そんな彼が今や国際大会に出場されられるだけの力をつけました。顔は凛々しくなって、力強い柔道をするようになりました。
感慨深いものがあります。
彼が初めての国際大会で、なにかを得られるように。彼の全力を発揮できるように。残りの1ヶ月で一緒になって必死に悪あがきをします。
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