









…これは柔道の練習中に
本当にあった出来事です。
柔道の練習中に怪我はつきもの。
突き指や打撲はよくあります。
おおげさに痛がることが多い教え子たち。
今回も大したことはないんだろうと見てみると…。
なんと肘関節が、あらぬ方向に曲がっていました。
脱臼です。
今まで大きな怪我はなかったのですが、ついに!
スポーツをしている以上、あり得るリスクです。
とはいえ目の前でこんなものを見ると、流石にテンパります。
これは困った。大変なことになった。
上級者クラスを指導しているのは、僕一人。
助けを求めようにも、教え子しかいません。
僕自身、足の指を脱臼した経験はあります。
また、柔道で脱臼は割とよくあります。
治療を見たことも、されたこともあります。
脱臼は、関節がずれてしまうもの。
元の位置に戻す必要があります。
わかっている。経験者だから。
でも治療をしたことはない。
どうしよう。素人の僕が下手に触るべきではない?
でも放置はダメだろ。
医者に行くにしても時間がかかる。
とりあえず脱臼だけにしても骨までいってるにしても、この形のまま筋繊維が修復するのは絶対まずいだろ。
一瞬のうちに色々考え、とりあえず無理をしない程度に応急処置をしてみることにしました。
関節が本来の位置にない。正しい場所はわかる。
腕を少し引っ張りながら、元の方向へ少しだけ。
無理しない程度に少しずつ。
(頼む…治ってくれ。)
(神様ーーー。)
「ぽこっ 」
僕「あ。」
教え子「あ。」
…なおった?
僕「どう?」
教え子「はまった。」
…。
よかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
痛みはあるものの、元通りに曲げ伸ばしができるようになりました。
この様子なら、骨は大丈夫そうです
本当に、本当によかった。
普段神に祈ったりはしないタイプなのですが、この時ばかりは祈りましたね。
ありがとう神様。
いや本当にテンパりました。
もちろん本人が一番テンパっていたでしょうが、それに負けないくらい僕もテンパっていましたね。
怖い怖い。怖すぎる。
肘が変な方向に曲がるのが怖すぎるのはもちろんなのですが。
もっと怖いのは、その治療をしたのは素人ってこと!
「俺に任せろ」と言いながら治療に取り掛かる先生が、本当は素人だった。
なんてこと、口が裂けても教え子には言えません。
結果オーライですが本当に恐ろしいことです。
この一件があった練習後、
「先生は治し方を知っているんだね」
「ゴッドハンドじゃん!」
「これからは怪我しても先生がいれば大丈夫だ」
などと言われました。
「まあな」とだけ言っておきましたが、実際は結果的にうまくいっただけです。
それにたまたま経験のある脱臼だったから、対処できただけ。
まあ何はともあれ、今回は事なきを得ました。
実際に今回の治療が正しかったのかは、わかりませんが。
反省です。
怪我のない練習を心がけることはもちろんですが、対処法を心得ていない自分に反省です。
指導者なんだから、今後もこのような場面には遭遇することになるでしょう。
そんな時に正しい対処ができるように、勉強しなくては。
筋肉の作りなど身体の構造をはじめ、様々な怪我への対処法を学ばなければ。
と、考えさせられました。
考えてみればこれも、当然指導者の責任。
今回はたまたまうまくいったけど、今後同じような場面に出くわした時に正しい対処ができるよう、精進していきます。
そんな「ゾッとした話」でした。
おぉ恐ろしい。
今思い出してもゾッとします…。
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