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『タバコ』。世界中で愛されている嗜好品の一つです。
日本では増税によって価格が上がり続けています。
しかしながらタバコを吸い続ける愛煙家は未だに多くいます。
体に悪いと言われていながらも、ファンはいなくならない。
喫煙経験のない僕にはわかりませんが、よほど魅力的なものなのでしょう。

今回はそんなタバコについて、ブータンでの扱いを紹介します。


【ほぼ禁煙国家ブータン】
実はブータンは、タバコの販売が禁止されている国なんです。
この表現が少し引っかかる人もいるかもしれません。

タバコの販売」が禁止されているだけで、「タバコを吸うこと」は禁止されていないんです。
完全な『禁煙国家』ではないわけです。 
「どういうこと?」ですよね。

タバコの販売が禁止されているわけなので、お店でタバコは売られていません。
なので一般的には街でタバコを手に入れることができません。

ではどうやって手に入れるのか。
外国で購入し、それを持ち帰ることになります。
これは許されているんです。

とはいえ、政府に重い関税や税金を課せられています。
また、海外に出るようなブータン人は、かなりのお金持ちです。
つまり、かなりお金に余裕のあるブータン人しかタバコを手に入れられません。


…ということになっています。
形式上は。



しかし本当のところ、隣国インドから密輸されている現状があります。
密輸されたタバコは、国内の多くのお店で隠して売られています。 
もちろん店頭には並んでいませんが、尋ねれば売ってもらえます。
「暗黙の了解」というやつですね。

幸せの国、幻の桃源郷ブータンとはいえ、いろんな人がいるわけなのでこういうこともあるんです。 

そんなわけで、レストランや街中には喫煙所はありません。
しかしながら、観光客やお金持ちをターゲットにしているホテルには、喫煙所があることが多いです。

夜中になると、街の路地などでタバコを吸う若者を目にすることがあります。
だけど吸うこと自体は禁止されていないため、取り締まりはされません。


そんな「ほぼ禁煙国家ブータン」ですが、近年大きな変化がありました。


【新型ウイルスによる変化】
上記した通り、主にブータンで流通しているタバコはインドから密輸されたものです。
しかし皆さんもご存知の通り、インドでは新型ウイルスの感染が拡大し、大きな問題になりました。
その状況を受けてブータン政府は、インドとの国境を封鎖しました。
すると取引業者のインドへの入国が困難になったため、タバコの闇価格が跳ね上がったそうです。 
 
それでも一部は忍び込み続けていたものの、インドとの間を従来していたブータン人行商人の新型ウイルス陽性が確認されました。 

これを受けブータン政府は、密輸入品への需要を減らすことで、国境をまたぐ感染リスクが抑えられるとして、長年禁止されていたタバコの販売を解禁しました。
「あくまで一時的な措置である」との強調はされていますが。

密輸されていることは把握済みであり、それを止めることはできない。
その前提で新型ウイルスの国内流入を防ぐため、このような判断をしたのでしょう。

また、自宅待機中のヘビースモーカーからタバコを取り上げることで家庭内での緊張が高まる可能性を恐れ、新型ウイルス対策であるロックダウン中の購入可能な生活必需品に、タバコが加えられました。

政府によって、ヘビースモーカーに寄り添った判断がされたようです。


この対応により、現在はブータン国内の免税店などでタバコが売られています。


新型ウイルスの感染拡大を受けて、タバコの販売が解禁される。
それだけ聞くとなかなか理解し難いですが、こんな背景があるようです。 


「一時的な措置である」とされているので、街中に新たに喫煙所が設置されるようなことはまだありません。
しかしこれを機に、ブータンにもっとタバコが浸透していくかもしれません。
そんな、ブータンの最近の変化でした。 


 
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