こんな感じで僕はマイノリティとして生きているのですが↓
マイノリティとして生きることは、メリットもデメリットもあります。
ではさらに具体的に、外国で仕事をすることで感じたメリットを、今回は紹介しようと思います。
①自己肯定感
自己肯定感とは、自分の価値や意義を肯定できる感情のことです。自尊心、自己存在感、自己効力感、自尊感情などと似たような意味で用いられます。
つまり、自分という存在に自信を持つことができるようになります。
これって実は、日本では結構難しいことだと思います。
例えば僕の経験で言うと、トレーニング方法について。
日本では一般的であっても、途上国にとっては画期的な方法だったりします。
日本では当たり前に行われていることでも、ブータンにはありません。
ブータンにあるものを使ってそのトレーニングを実施できれば、ブータンの中では画期的な方法になります。
日本で当たり前にされている方法こそが、ブータンでは求められるということになります。
そしてそのトレーニングを実施できるのは、現在のブータンでは自分しかいません。
替えが効かない存在であり、重宝されます。
自分への自信になり、自己肯定感に繋がります。
例えば誰にでもできるようなことだったとしても、それがない場所で実施することに大きな価値が生まれます。
日本では上には上がいて、自己肯定感を高めることは簡単ではありません。
逆に、不安を煽られるようなことが沢山あります。
しかしこのような世界があることを知れば、その後の人生に大きな影響があるのではないかなと思います。
自分が求められる場所があって、誰でもなく自分が人の役に立つことができる。
これを知れば、「自分なんて…」とはなりにくいように思います。
また、この状況を応用すれば、ビジネスに繋げることも難しくないと思います。
日本では当たり前にあることでも、発展途上国をはじめとした諸外国にはない。そんなシステムを諸外国で作ることができれば、その国にとっては画期的であり人々の役に立つ仕事になります。
その気になればチャンスはいくらでも転がっています。
②労働時間
以前こちらの記事で紹介しましたが↓
ブータンではいわゆるブラックとはかけ離れた職場環境が一般的です。
特に今の時期はウインターシーズンなので、下校時間は15時となっています。
私立公立関係なく15時までです。寒くて授業にならないんだとか。
もちろん先生方も15時に帰っていきます。
ここで挙げたのは学校教師ですが、他の仕事も同様です。
例えば銀行なんかも、窓口は16時には閉まります。
また、13時から14時の1時間はお昼休憩で、この時間も仕事はしません。
客としては不便に感じることもありますが、これが普通です。
ちなみに銀行などもウインタータイムが導入されているので、今は15時に窓口が閉まります。
このように仕事に従事する時間が限られるので、プライベートの時間を確保することができます。
遊びに使うもいいし、自己研鑽に使うもいい。
僕はブログに使う時間はたくさんあるし、言語学習にあてる時間もいくらでもあります。
また、以前こちらの記事にも書きましたが、
仕事に重きを置かない考え方が、強くあります。
日本では考えにくいのですが、無理して仕事をする人は限りなく0に近いです。
この考えも、労働環境を良くしている要因だと思います。
ゆとりを持って生活ができるってすごく大きなメリットだと思います。
「日本人は働きすぎだ」とよく言われますが、これは本当のようです。
③外国語

これは容易に想像できることですが、確実に外国語が身につきます。
外国に住むと、何をするにも外国語が必要になります。
仕事中はもちろん、生活するだけでも使うことになります。
買い物中もそうだし、街を歩いているだけでも外国語が聞こえてきます。
いつも身近に外国語があるので、耳が慣れるし喋らなければどうにもならなくなります。
自分が勉強した言葉に関してもアウトプットできる環境が常にあり、学習スピードは格段に上がります。
とどのつまり、そういう環境に身を置けば、外国語が必ず身につきます。
英語が大っ嫌いで全然できなかった僕でも身につきました。
④吹っ切って生きられる

これは来てみて感じました!
例えば僕は、仕事でブータンの王族や総理大臣と話すことがありました。
位が高い人が相手になると、ブータン人は目を合わすことも憚られる様子で、王族や大臣とは踏み込んだ話をできません。
意見を言うなんて以ての外です。
でも僕は外国人だから、拍子もないことを言い出しても受け入れてもらえます。
(僕も日本では天皇家や大臣が相手なんて、畏れ多くて縮こまってしまいそうですが。)
また、「もし失礼なことを言ってしまったり失敗して嫌われてしまったとしても、日本に帰ればいいだけ」という最強のメンタルで、吹っ切って関わることができます。(笑)
日常でも同様です。ただでさえ僕はここでは外国人であるため、珍しい存在です。
既に存在が珍しいんだから、珍しいことをやり始めても不思議じゃないわけです。
そんな環境なので、いろんな挑戦をすることができます。
怖いもの無しといったところでしょうか。
⑤価値観
これに関してはもちろん個人差はあります。
しかし間違いなく何かしらの変化はあると思います。
例えば僕の話で言うと、一時期日本で流行った「老後2000万円問題」。
老後生活をするには2000万円の貯蓄が必要で、そのために若いうちから貯金をしなければならないという話です。
「老後のために貯金が必要」「今のままではダメ」という不安は、日本特有のものなのかなと感じます。
実際僕も日本では常に不安を感じていました。
「貯金をしないと将来生きていけないかもしれない」「この試合に負けたら、今までの努力が水の泡になるかもしれない」「今就職できなかったら、どん底人生が待っているかもしれない」
実際そんなに不安に思う必要はなかったのかもしれませんが、当時の自分からしたらとんでもなく大きな不安が沢山ありました。
しかし僕が今ブータンで感じているのは、「案外人は、幸せに生きていける」ということ。今までは考えすぎだったのかなと思います。
将来のために必死に我慢して貯金をして、今を窮屈に生きるのはもったいないんじゃないかなと思います。
常に不安を抱えるのではなく、もっと気楽に生きていいんじゃないか。
人生っていうのは、そんなに深刻なものではないんじゃないか。
そう思うようになりました。
例えば今後日本でダメになったとしても、ブータンに戻れば僕は彼らが求めているものを提供できるという自信があります。『①』で挙げた自己肯定感のおかげですかね。
例え大きな失敗をしたとしても、なんとでもなる気がします。
そう思えるようになっただけでも、ここにきてよかったなと思います。
日本から出て別の世界を知ることで、日本のことを客観的に見ることができます。
日本が絶対。全て。だとは思わなくなりました。
日本にずっといる人からしたら、「海外での話なんて異世界のことで関係ない。結局日本にいるんだから日本の中のことが全て」そう思いがちです。
でも別の世界を知り日本の外でも生きていけることを知れば、日本の考え方に囚われなくなるように思います。
自分がずっと持ってきた考えが変わる。これは大きなメリットだと思います。
【最後に】
今回記事にさせてもらったのは僕個人が感じたメリットですが、かなり広く共通することじゃないかなと思います。
数日間の海外旅行ではなく「海外に住んで生活をする」ことで大きく変わる価値観や得られるメリットがありました。
永住なんて大きな話ではなく、「数年間」日本の外に住んでみることは、大きな価値があることではないかなと思います。
まあ、『大きな価値』になるかどうかは、その後の人生次第なんですけど。
自分の人生でそれを証明できたらいいと思っています。
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