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そうなんです!
近隣国のインドやネパールと大きく違う点ですが、ブータンにはストリートチルドレンやホームレスが全くいない!!

その理由のついてです。
今回は珍しく、ブータンという国の一面を真面目に紹介してみようと思います。


【ブータンに飢え死にする人はいない】

発展途上国と切り離すことのできない大きな問題として、『飢え』の問題が挙げられます。

発展途上国は経済が豊かではないため、どうしても貧困な人々が多くなってしまう。けれどもその人たちを救うための制度もないし、そもそもそれが可能な国ではない。
これは多くの発展途上国が抱える問題の一つです。

しかしながらブータンでは、飢え死にする人は限りなく0に近いです。ストリートチルドレンやホームレスは存在しません。

その大きな要因として考えられるのが、ブータンの『家族形態』と『家族の価値観』です。
まず、ブータンのほとんどの家族は「大家族」です。それも兄弟姉妹が多いだけでなく、叔父や叔母、従兄弟など親戚までもが一緒になり、一つの家に住んでいる場合が非常に多いです。つまり、親戚までを一つの家族として認め、助け合って生きていくことになります。
その結果、年老いて動けなくなったとしても、家族親戚の誰かしらが介護をして、誰かしらが稼いで養ってくれます。怪我をして動けなくなった場合もそうです。
自分以外の家族親戚全員が突然にいなくならない限り、路頭に迷うようなことにはなりません。

もし万が一家族全員が突然いなくなったとしても、さらに救済措置として『お寺』があります。
お寺には『修行僧』がたくさんおり、僧として生きていく場合は国(国王)からお金をもらい生活できますし、各家庭の法事に呼ばれるので収入もあります。
よってさらに、路頭に迷うことにはならないわけです。


【ブータンの若者の失業率】

上記の価値観に関連することなので書きますが、ブータンの若者の失業率はかなり高いです。

日本では大半が大学へ行き、卒業後に就職します。中学や高校を卒業すると同時に就職するパターンもありますが、大抵は就職して仕事をして暮らします。

一方ブータンでは、例えば仕事がなくても生きていくことができます。家族が助けてくれるので。
だから自分で大儲けをする必要はありません。家族みんなである程度の収入があればいいという考えになるので、ちょっとしたバイトでも問題ないということになります。

その結果、仕事をしているのかしていないのかよくわからない人はたくさんいます。
自称ツアーガイドやドライバーはいますが、たまに仕事が回ってきたらやる程度。日雇いのような仕事が多いです。

これが普通なので、日本のように仕事がないことに強い負い目を感じることが少ないように思います。
生きていく上で不安が少ない。それも仕事に対する不安が少ないわけなので、そりゃ幸せも多く感じますよね。

さすが幸せの国ブータン


一方で、こう思った方も多いのではないでしょうか。

「自分が頑張って稼いでも家族の生活費になっちゃうなら、いつまで経っても裕福にならないじゃん!」

その通りです。いくら自分が一生懸命稼いでもその報酬は家族に分散されるので、個人で見たらなかなか裕福にはなりません。


でもそれでいいと思う人々だから、『幸せの国』なんだと思います。
  • 自分だけ裕福になるんじゃなくて、家族みんなで今のように暮らして行けたらいい。
  • お金持ちにならなくてもいい。
みんながこう思うから「幸せの国」なんです。

だからそもそも、必死に辛いことにも耐えて収入を得ようとはしないんです。
無理をしない程度に働き、現在の生活を維持する。

足るを知る」という表現が合っているのかもしれません。

さらに上を求めていつまでも現状に満足できない生活をするのではなく、今の生活に幸せを感じて精神的な豊かさを大切にして生きる。

ブータン人はそういう人々です。


まあだからって僕も、「今の生活が幸せ。もう何もいらない」とはならないんですけどね。
そりゃお金があったら旅行にだって行けるし、いいものも食べられる。
大切な人に何かがあったときでも、大抵はお金があれば助けられます。

日本では、何をするにもお金がかかります。
遊びだってそうだし、医療だってそう。生きるだけでも交通費や食費、家賃、水道代や光熱費などお金がかかります。自給自足では生きていけません。

そもそも環境が違うので、価値観の共有なんて不可能なわけです。
だから、「こんな幸せな生き方があるんです。皆さんも足るを知ることで、幸せに生きていきませんか?」などという宗教じみたことはやりません(笑)



そんな世界もあるよって話でした。


【余談なんですけど】

余談なんですけど、僕は柔道のコーチです。
毎日子どもたちと向き合い、指導をしています。

足るを知っているブータン人は、向上心が弱いんです。
今が幸せなブータン人は、闘争本能が弱いんです。
もっと強くなって誰かに勝ちたいとか、そうゆう気持ちが日本人より明らかに弱いんです。

柔道の指導者としては、もっと向上心とか闘争本能とかを持ってもらいたいものです。

その優しさや穏やかさが、ブータン人のいいところでもあるんですけどね。


そんなブータンの紹介でした!
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